家を建てるなら、設計士より先に工務店に相談しろ。現役一級建築施工管理技士が暴露する業界のリアル

設計士より工務店に相談 契約・業者選び

「家を建てるなら、まず有名な設計士に相談したい!」
「自由設計でこだわりを実現したい!」
「いい家=設計士のセンスで決まる!」

…って思ってる施主さん、いません?

これ、めっちゃ気持ちは分かります。こだわりの家を建てたいって気持ち、家づくりの醍醐味ですから。

でも、現役の一級建築施工管理技士として20年現場を見てきた立場から、本気で言わせてください:

「家を建てるなら、設計士より先に工務店に相談しろ」

…これ、業界の中の人にしかなかなか言えないことです。雑誌やインスタには絶対書かれてない。

でも、「設計士先行」で家づくりを始めた施主が、後で大きく後悔するパターンを、現場で何度も見てきました。

この記事では、なぜ設計士先行がアカンのか、工務店ファーストが正解な理由、そして施主が具体的にどう動けばええかを、プロ目線で暴露します。

「自由設計に憧れてる」「いい家を建てたい」って施主さん、必読です。

施主は「設計士に先に相談」しがち

多くの施主は設計士に先に相談しがち

まず、施主の一般的な発想を整理しましょう。

「いい家=設計士のセンス」という思い込み

多くの施主さんは、家づくりを考え始めた時、こう思います:

  • 「有名な設計士に頼めば、いい家が建つ」
  • 「自由設計が、こだわりの家への近道」
  • 「工務店は、施工するだけの存在」

雑誌やインスタでも、「○○設計事務所が手がけた、こだわりの家」みたいな特集が人気。施主の憧れは設計士先行になりがちです。

設計士が「主役」で工務店は「下請け」?

この発想だと、家づくりはこんな順番:

  1. 施主が設計士に相談(主役)
  2. 設計士がこだわりの設計図を描く
  3. 工務店を探して施工してもらう(下請け扱い)
  4. 完成!

…って、めっちゃ綺麗な流れに見えます。

でも、現実はそんなに甘くない

この流れで進めた施主、現場で何度も見てきました。

そして、多くのケースで、施主が大きな後悔をするんです。

なぜか?

それは、設計士先行の家づくりには、3つの大きな罠があるから。

ここから、現役プロが見てきた罠の正体を暴露します。

設計士先行の3つの罠

設計士先行の家づくりには3つの罠がある

20年現場で見てきた中で、設計士先行で失敗する施主に共通する罠は、大きく3つあります。

罠①コストが莫大になる

最初の罠は、コストの暴騰です。

設計士はデザインのプロ。でも、コスト管理のプロじゃないことが多いんです。

  • 「こんな素材を使いたい」(高級素材で予算オーバー)
  • 「この構造を実現したい」(特殊工事で施工費アップ)
  • 「こんな間取りにしたい」(無駄に広い、複雑な動線)

結果、最初に聞いてた予算の1.5倍〜2倍になることもザラ。

施主は「設計士のセンス」に魅了されて契約。気づいたら、膨大なコストを背負ってる…っていうパターンです。

罠②工期が大幅に遅れる

2つ目の罠は、工期の大幅遅延

設計士のこだわりは、施工性を考えてないことが多いんです。

  • 一般的な工法じゃ実現できない設計
  • 特殊な部材の取り寄せが必要
  • 複雑な施工で職人が手間取る

結果、工期が当初予定の1.5倍〜2倍になることも。

施主は「早く新居に住みたい」と思ってるのに、完成がどんどん延びるストレスを味わうことになります。

罠③設計士のわがままで工務店が撤退する

これが一番怖いパターンです。

設計士のこだわりが強すぎると、工務店が「この設計じゃ建てられない」と判断して、撤退することがあるんです。

  • 「予算内では無理」
  • 「施工性が悪すぎる」
  • 「責任を負えない」

工務店が撤退すると、施主は:

  • 新しい工務店を探す手間
  • 工期の大幅遅延
  • 追加費用の発生
  • 「設計士vs工務店」の板挟みストレス

…という、地獄の状態に陥ります。

僕は現場で、こういうケースを何度も見てきました。施主の表情、本当に痛々しいです。

工務店ファーストが正解な理由

工務店ファーストの家づくりがスムーズな理由

じゃあ、どうすればええか?

僕からの提案は、「工務店ファースト」の家づくりです。

工務店主導なら、コストと施工性のバランスが取れる

工務店は、現場のプロです。

  • どの素材がいくらか?
  • どの工法が施工しやすいか?
  • どんな設計だと予算内で建つか?

これを現実的に把握してるんです。

工務店主導で家づくりを進めると:

  • 予算内で実現可能な設計になる
  • 施工性が考えられた設計になる
  • 無理のない工期で進められる

→ 施主が後で後悔する確率が激減します。

工務店が連携してる設計士に依頼してもらう

「え、じゃあ設計士は必要ないの?」って思いますよね。

そんなことはありません。設計士は必要です。ただし、順番が大事

正しい順番:

  1. 信頼できる工務店を選ぶ
  2. 工務店に予算とイメージを伝える
  3. 工務店が連携してる設計士を紹介してもらう
  4. 設計士が、工務店の事情を踏まえて設計
  5. スムーズに施工開始

工務店と設計士が最初から連携してるから、コストオーバー・工期遅延・撤退のリスクが激減します。

「工務店専属の設計士」の安心感

工務店が連携してる設計士は、工務店の事情を熟知してます。

  • どの素材なら工務店が安く仕入れられるか
  • どの工法なら職人さんがスムーズに施工できるか
  • どんな設計なら予算内で収まるか

→ これを最初から考えた設計をしてくれる。施主にとって、めっちゃ安心です。

住宅規模なら、設計士の独立性は不要

住宅規模なら工務店主導で十分

ここ、施主さんに伝えたい大事なポイントです。

住宅規模なら、工務店主導で十分

普通の戸建て住宅(住宅規模)で家を建てるなら、設計士を独立して立てる必要はほとんどありません

住宅規模の家づくりに必要なのは:

  • 基本的な間取り設計(これは工務店でも対応可能)
  • 構造設計(工務店連携の設計士で十分)
  • コスト管理(工務店の方が得意)
  • 施工管理(工務店の本業)

→ これ全部、工務店主導でカバーできるんです。

設計士先行が必要なケース

ただし、設計士の独立性が必要なケースもあります:

  • 超高級住宅(数億円規模)
  • 特殊建築(美術館、教会、特殊な商業施設など)
  • 建築家の作品としての家(デザイン特化、コスト度外視OK)
  • 大規模なリノベーション(構造的に複雑)

これらの場合は、設計士先行で動く価値があります。

でも、普通の戸建て住宅を建てる施主さんなら、工務店ファーストで十分。むしろ、その方が後悔しない確率が高いです。

「自由設計=設計士先行」じゃない

「自由設計のこだわりの家を建てたい」って施主さん、心配しないでください。

工務店ファーストでも、自由設計は実現できます

  • 工務店に「こんなイメージ」と伝える
  • 工務店が連携設計士と一緒に設計
  • 施主の希望を反映した自由設計
  • でも、コストと施工性のバランスは取れてる

→ 「自由設計=設計士先行」じゃありません。工務店ファースト × 自由設計が、現代の正解です。

じゃあどう動けばええか?施主への提案

施主は工務店ファーストで家づくりを始める

ここまで読んで、「じゃあ、具体的にどう動けばええん?」って思いますよね。

施主への具体的な行動指針を提案します。

提案①まず信頼できる工務店を探す

家づくりのスタートは、信頼できる工務店探しから。

  • 地元で評判のいい工務店
  • 過去の施工事例が確認できる
  • 創業から長年経ってる(実績の証)
  • アフターサービスが充実してる

複数の工務店を比較するのがオススメ。一括見積もりサイトを使えば、効率的に複数比較できます。

提案②工務店に「予算とイメージ」を伝える

工務店が決まったら、まず予算とイメージを伝えます。

  • 「◯◯円以内で建てたい」
  • 「こんな雰囲気の家がいい」
  • 「家族構成は◯人、こんな暮らしがしたい」

ここで、インスタやPinterestの参考画像を見せるのも有効。契約前なら、業者は喜んで対応してくれます(12記事目「業者から嫌われる施主」参照)。

提案③工務店が連携してる設計士を紹介してもらう

工務店から「じゃあ、うちの連携設計士を紹介します」と言ってもらえます。

ここで、自由設計のこだわりを設計士に伝えればOK。設計士は工務店の事情を理解してるので、現実的な設計を出してくれます。

提案④施主が「自由設計」を実現できる

工務店ファーストでも、自由設計は十分可能。

  • 間取りのこだわり
  • 素材のこだわり
  • デザインのこだわり

全部、工務店主導で対応できる範囲で実現できます。コスト・工期・施工性のバランスを取った上で、こだわりも実現。これが、施主にとって一番後悔しない家づくりです。

まとめ。施主が後悔しない家づくりのコツ

工務店ファーストで施主が後悔しない家づくり

長くなったので、まとめます。

設計士先行の3つの罠

  1. コストが莫大になる(デザイン優先で予算オーバー)
  2. 工期が大幅に遅れる(施工性を考えてない設計)
  3. 設計士のわがままで工務店が撤退する(最悪パターン)

工務店ファーストの4つのメリット

  1. コストと施工性のバランスが取れる
  2. 工務店と設計士が最初から連携してる
  3. 住宅規模なら、工務店主導で十分
  4. 自由設計は、工務店ファーストでも実現できる

施主への具体的な行動指針

  1. まず信頼できる工務店を探す
  2. 工務店に予算とイメージを伝える
  3. 工務店が連携してる設計士を紹介してもらう
  4. こだわりは、工務店連携設計士に伝える

「設計士のこだわりの家を建てたい」って気持ち、めっちゃ分かります。でも、設計士先行で進めると、施主が大きく後悔することが多い。

住宅規模の家を建てるなら、工務店ファーストが正解。これ、現役プロの本気のアドバイスです。

業界の常識に流されず、自分にとって正解な家づくりを選んでください。

僕は現場のプロとして、施主が知らんと損する仕組み、これからもバラしていきます。

次回予告

次の記事では、また現場のプロにしか書けない情報を、施主目線で翻訳してお届けします。

もしまだ読んでない方は、過去の記事もぜひ:

業者から嫌われる施主の特徴3選。現役一級建築施工管理技士が暴露する「やりがちNG行動」

「安心保証」の罠。HMは建てた後の方が高くつく現実を、現役一級建築施工管理技士が暴露

契約前に施主が現場で見るべき7つのポイント

コメント

タイトルとURLをコピーしました